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2005.09.19 (Mon)

幻のファンタスティック・フォー

Fantastic Four [1994]

ファンタスティック・フォー〔超能力ユニット〕』、今回が初の実写化みたいに言われてますが、実は1994年にも映画化されています。しかし、大人の事情で幻の作品となってしまいました。
その大人の事情とは・・・。 版権元のマーヴェルから映画化権を買ったプロデューサーのベルント・アイヒンガー。 ところが、映画を制作せず放置していたら・・・せっかく買った映画化権が失効してしまう期日が迫って来た。B級映画の帝王ロジャー・コーマンと共に予算200万ドルで、とりあえず映画を完成させる。だが、一般公開はせず、そのままお蔵入りに決定。有名な俳優が誰一人出ていない、1950年代の映画かと見間違うようなショボい特撮、こんなの公開してもヒットするわけが無い・・・と言うのが表向きの理由。ですが先にも触れたように、これはアイヒンガーが映画化権を延命させるため、ただやっつけ仕事で作っただけの作品だったのです。そしてアイヒンガーは、また権利を独占するため、コーマンから100万ドルで権利を買い戻した。
そして今回の2005年版は予算が5000万ドル。クリス・コロンバスらと共にアイヒンガーもちゃっかりプロデューサーとしてクレジットされています。アイヒンガーは、これでどれぐらい儲けたんだろう・・・。
ま、他人の儲け話なんかどうでもいいので、ストーリー紹介します。

実験中に予想以上のエネルギーが発生し装置が爆発。リードは助かるが、ビクターは帰らぬ人となった。10年後、著名な科学者となったリードは、今度は宇宙空間での実験を計画するが人手が足らない。すると親友のベンが、リードを二人が学生時代に下宿していた家に連れてゆき、そこの子供たち、スーザンとジョニーを乗組員にすればいいと提案する。そんな素人を連れて行っても役に立たないと反対するリードだったが、美人に成長したスーザンに一目惚れし、意見をコロッと変える。
そんなリードの実験を失敗すればいいと願っている謎の鉄仮面ドクター・ドゥーム。リードたちが乗る宇宙船に破壊工作を仕掛けようとするが、一足先に宝石泥棒のジュエラーが船に潜入。実験に必要な巨大なダイヤモンドを偽物とすり替え、盗んで行ってしまう。自分の手を汚すまでもなかったと、ご満悦のドゥーム。
宇宙に飛び立ったリードたちだったが、偽ダイヤのせいでやはり実験は失敗。宇宙船は大爆発を起こすが、なぜか4人は無事に地球に落ちていた。しかし、4人はそれぞれが特殊な能力を身に着けたことに驚愕する。
宇宙船爆発の報を聞き喜んでいたドゥームだったが、リードが生きていると知り、怒り爆発。リードが降伏しなければ、巨大レーザー砲でニューヨークを破壊すると宣言する。個人的に恨みを買っていると知ったリードは、ドゥームの正体がビクターだと気づく。10年前の事故で一命は取り留めたものの、醜い身体になってしまったのを、リードのせいだと逆恨みしているのだ。さらに、ベンが自分だけ怪物みたいになったとスネて、3人の前から姿を消してしまった。
一方、ニューヨークを破壊するなどと言ってはみたものの、肝心のレーザー砲をまだ完成させていないドゥーム。パワーを増幅させるためには・・・そうだ、ジュエラーが盗んだ、あの巨大ダイヤを手に入れなければ。ジュエラーのアジトを急襲するドゥーム。ジュエラーは、それ以上近づくとアリシアを殺すとドゥームを脅す。そのアリシアとは、醜い容姿にコンプレックスを持つジュエラーが、自分の妻にしようと拉致監禁していた盲目の美女だったのです。と言うわけで、見ず知らずのアリシアを殺すと脅されても、痛くも痒くも無いドゥーム。はぁ? 誰それ? 勝手に殺せば・・・みたいな雰囲気に。そこに「ちょっと待った!」と声をかけたのはベンだった。仲間の前から姿を消し、町をさ迷ううち、知り合ったジュエラーと意気投合し、アジトに住まわせて貰っていたのだ。さらに偶然にも、アリシアはベンが以前から好きだった女性だった。ドゥーム、ジュエラー、ベンの三つ巴の戦いが始まると思いきや、ジュエラーはさっさと逃げてしまい拍子抜け。アリシアはドゥームに連れ去られてしまう。
リードら3人はニューヨークを救うため、ベンはアリシアを取り戻すため、4人で力を合わせドゥームに戦いを挑むのであった・・・。

昔この映画を観た時、思っていた通りのショボい話だな、酷いなぁと苦笑いしたのですが、先日2005年版を観たら、確かにお金はかかってて派手なんだけど、中身はこの1994年版と大して変わらないなと思いました(笑。うちの奥さんも「(2005年版が)こんなにスケールの小さい、薄っぺらい映画とは思わなかった」と感想を漏らしていました(笑
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2005.09.07 (Wed)

『死霊のえじき』 続編・・・わしゃ認めんぞ

デイ・オブ・ザ・デッド2

現在公開中の 『ランド・オブ・ザ・デッド』 の前作である 『死霊のえじき』 の勝手な続編です。 ストーリーはものすご単純。1968年(『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』 と同じ頃)、軍病院でウィルスに感染したゾンビが大暴れ。軍が出動し、ゾンビも人間も皆殺し。病院を丸ごと爆破して一件落着。だが、どさくさに紛れてウィルスの入ったシリンダーを水筒に隠して持ち出した男がいた。逃げる途中で男は射殺されたのだが・・・。そして現在、古い水筒を拾った精神病患者。水筒を開けてしまったため、病院の患者たちが次々とゾンビと化し...以下略。

いやぁ~、予想通りの酷さでした。こんなの 『死霊のえじき』 と何の関係も無いです。ちょっと変わってるなと思ったのはゾンビの設定。まず最初にウィルスに感染した数名は、ゾンビ化しても普通の人間みたいに考えたり話したりできる。なぜかテレパシーのようなもので通じ合っていて、一人がケガしたりすると他の者たちも痛みを感じる。その数名のゾンビに噛まれたりしてゾンビになった者たちは、いわゆる普通のゾンビで、うめきながら人間を襲うだけ。なぜこんな設定なのか、サッパリ意味分からん(ま、一応オチには関係してますが)。

ファンにとって不幸なのは、この勝手な続編を作ったおバカさんたちが、『クリープショー』 のパート3、そして 『死霊のえじき』 のリメイクまで作ろうとしている事です。ジョージ・A・ロメロ監督の傑作に泥をかけるような悪行三昧。これならまだジョン・ルッソやビル・ハインツマンの方がましかも...。

Day of the Dead 2: Contagium Day of the Dead 2: Contagium [2005]

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[追記 2008.9.21] なんと、日本盤がついに発売にっ!

デイ・オブ・ザ・デッド2
デイ・オブ・ザ・デッド2

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